お客さんから古い離れを解体して欲しいとの
依頼を受けました。
現場を見に行くと建物以外に井戸がありました。
「井戸はどうしますか?」と聞いてみたら
「埋めて欲しい」と頼まれました。
古い建物を解体する時はお祓いをしますが、
井戸を埋めるときは、井戸を埋める為のお祓いをします。
僕がこの業界に入ったばかりの時に、
先輩から「井戸はヤバイから気を付けろ」
と、何度も言われました。
井戸と言うのは、「あの世とこの世とを繋ぐ」
なんて言われていて、その井戸を守る神様を
埋めてしまうと、あの世から災いが来てしまう・・・
なんて言われています。
実際にお祓いをしないで井戸を埋めてしまって、
災難に遭ったと言う話を何度も聞いた事があります。
お客さんにその事を伝えると、ちゃんとお祓いして欲しい
と言われて、解体する建物と井戸のお祓いを
しました。
お世話になっている宮司さんにお祓いをお願いします。
最近は営業事務の野木森さんが
お手伝いしてくれるので助かります。

解体のお祓いの時は、こんな御幣(ごへい)を
解体する建物の四隅に立てます。

準備が出来たらお祓いの儀式開始。
お客さんは初めてのお祓いに
やや戸惑っていました。
ま、ほとんどの方が初めてやる事が多いので
だいたい戸惑います。

宮司さんが祝詞(のりと)を奏上するのですが、
当然ながら地鎮祭の時とは違いますね。
この祝詞ですが、宮司さんが手書きで
書いてあります。
印刷とかではないです。
なんとなくですが、手書きで書いてあると、
神様によく通じる気が済ます。
僕だけがそう思うのか?
ちなみに、祝詞をチラ見したのですが、
何が書いてあるのか?よく分からん。

途中で玉串(たまぐし)の奉納があります。
玉串と言うのは、榊の枝に、紙垂(しで)結んで下げたもの。
榊には神様が宿るとされており、
神様への捧げものとし用いられています。

ちなみに紙垂と言うのはこんなやつ。
よく神社で見かけますね。
これについて説明してゆくと長くなるので
またの機会にお話しします。

最後に井戸を払います。
蓋を開けてみたらかなり深くて、
水が滾々と(こんこんと)湧き出ていました。
写真はご法度なので撮りません。

宮司さんが、呪文の様な祝詞を唱えて
お祓いします。

祝詞の後にお札を井戸に納めて、
井戸のお祓いは終わりです。
近くで見ていて、なんとなく怖さを感じました。
井戸のお祓いは何度も出ていますが、
いつも同じ雰囲気に飲まれます。

井戸を埋める時は、
節を抜いた竹を用意して、一緒に埋めます。
井戸を埋めると神様が息が出来なくなるので、
節を抜いた竹を埋めて、それで呼吸出来る様に
するんです。
子供の頃は「本当か?」とバカにしていましたが、
これまでいろいろ経験して来て、いろいろ見て来たので、
今では信じています。
神様かどうか?は知りませんが、
何らかの存在を僕は信じています。
・・・でも竹って時代を感じます。
せめて現代はシュノーケルとか埋めた方が
いいのでは?とも思います。
「これどうやって使うの?」
なんて神様に聞かれたりして。


